なぜ今の西武にここまで苦しむのか
2020年代の西武は、あまりにも弱い。
もちろん、毎年優勝し続けることがどれだけ難しいかは分かっている。今のパ・リーグは、かつてのように1球団だけが独走できる時代ではない。
それでも、ここ数年のライオンズを見ていると、「こんな西武は見たくなかった」という気持ちがどうしても強くなる。
なぜここまで温度感が高いのか。
それは、“強かった西武”を知っているからだ。
ホークスが弱くなる要素はなかなか見当たらないが、もし2010年代以降のホークスファンが、チームの長期低迷を経験したら、きっと同じような感情になると思う。
勝てないことそのものより、「強いのが当たり前だったチーム」が弱くなってしまった喪失感の方が大きい。
スカイブルーユニフォームへの思い
復刻でしか見られないが、やはり西武ライオンズには、あのスカイブルーユニフォームが似合う。
もちろん、ユニフォームを戻したから強くなるわけではない。そんなことは分かっている。
それでも、スカイブルーを見ると、“強い西武”の記憶が一気によみがえってくる。
コアファンの間では、ユニフォーム変更後の長い低迷から、「ライオンズブルーの呪い」と冗談半分で言われることもある。
実際、2008年を最後に16年以上も日本一がないのは、西武になってから過去最長だ。しかも、日本シリーズ出場すらできていない。
※2009年シーズンからユニフォームを現在の”レジェンドブルー”に変更
もちろん、チームが強ければ何色でもいい。
だが、ここ数年はあまりにも弱すぎる。
補強にも積極的とは言えず、球団全体から「本気で勝ちにいく」という熱量が見えづらいのも、ファンとして苦しい部分だ。
西武黄金時代の熱狂
西武球場でホームラン時に上がる打ち上げ花火。
秋空の下、デーゲームで行われる日本シリーズ。
少年時代の記憶は、今でも鮮明に残っている。
あの頃の日本シリーズは、今のワールドカップ並みに盛り上がっていた。
私が幼稚園や小学生だった頃、日本シリーズの日になると、先生まで試合を気にしていた。
授業中にテレビがつき、そのまま皆で観戦した時間もあったほどだ。
翌日は、友達同士でもその話題ばかり。
「昨日のホームラン見た?」
「西武また勝ったな」
当時の西武には、それだけ人を熱狂させる力があった。
相手チームを圧倒する独特の強さ。
そして、「西武は強い」という事実が、他11球団に”打倒西武”を意識させていた。
懐古主義と言われても構わない。
あの頃の西武には、“強さそのもの”に人を惹きつける力があった。
あの頃のファンはどこへ行ったのか
今のパ・リーグは、当時とはまったく違う。
ソフトバンクを筆頭に、各球団の人気・資金力・育成力が大きく向上し、昔のように一強時代を作るのは簡単ではなくなった。
それでも、今のベルーナドームを見ていると、ふと考えてしまう。
あの頃、球場を埋め尽くしていたファンはどこへ行ったのか。
他チームへ流れたのか。
サッカーや別スポーツへ移ったのか。
それとも、単純に「勝てない西武」に熱狂できなくなってしまったのか。
昔のような絶対的な強さを求めるのは、時代的に難しいのかもしれない。
それでも、もう一度だけ見たい。
相手ファンから憎まれ、球場全体が熱狂し、「西武が強いこと」が当たり前だった時代を。
そして、もう一度ライオンズ黄金時代を見たいと、今でも本気で願っている。
