通算勝率5割を切り、長年“鬼門”とも言われてきた交流戦を前に、現在の埼玉西武ライオンズには期待と不安が入り混じっている。
特に気になるのは、ここ最近の救援陣への負担だ。勝ちパターンの登板数が増えており、今後の連戦を考えてもリリーフ偏重の戦い方はリスクが大きい。
実際、ライオンズは近年もリリーフ陣の故障離脱に苦しんできた。
・高橋朋己
・平井克典
・森脇亮介
・平良海馬
・山田陽翔
・ウィンゲンター
・ラミレス
など、勝ちパターン級の投手が離脱するケースは少なくない。
一方で、二軍では高卒ルーキー・横田蒼和が存在感を高めており、将来に向けた明るい材料も見えてきた。
さらに栗山巧の再調整や、西口監督の発言から見える今後の戦力整備など、交流戦前のライオンズには注目ポイントが多い状況となっている。
交流戦前に気になる救援陣の負担
交流戦は、ライオンズにとって長年の“鬼門”だ。
実際、パ・リーグ球団の中で唯一、交流戦優勝経験がない。
その中で気になるのは、ここ最近の勝ちパターン投手陣(篠原響と岩城)への負担増だ。特に接戦が続く中で、固定化されたリリーフ陣の登板数が増えている印象は否めない。岩城については昨日の記事にて言及した。
日程面を見ると、現状は比較的余裕がある時期でもあるだけに、光成や平良以外の先発陣にも、より長いイニングを任せたいところだろう。
短いイニングで継投に入る形が続けば、交流戦のような流れの読みにくい戦いでは後半に苦しくなる可能性もある。
また、西口監督は「6月半ばくらいにはけっこうメンバーがそろってくるのでは」といった趣旨の発言もしており、戦力復帰への期待感も出てきた。
現時点では詳細は不明ながら、ウィンやラミレスらの復帰を想像するファンも多い状況だ。
横田蒼和の打撃内容に感じる“強さ”
一方で、ファームでは高卒ルーキー・横田蒼和の打撃好調が続いている。
横田については、すでに5月14日に取り上げたが、ファームの試合動画で目を引くのは鍛えられた下半身の太さだ。
西武では線の細い若手野手が多い中、横田は構えやスイング時の土台部分に力強さを感じる。単純な体格だけではなく、かなり鍛え込んでいる印象を受ける部分でもある。実際、数字を見ても横田の打撃内容はかなり興味深い。
横田蒼和の現時点のファーム成績
・30試合
・打率.305
・出塁率.337
・長打率.400
・OPS.737
・101打席
・95打数29安打
・二塁打5
・三塁打2
・14打点
・12得点
・三振12
・三振率11.9%
・四球3
・盗塁2
三振率11.9%は、西武二軍チーム平均18.0%、イースタンリーグ平均18.3%を大きく下回る数字。さらに長打率.400も、イースタンリーグ平均.352前後を上回っている。高卒ルーキーとしてはかなり優秀なコンタクト率と言えそうだ。
また、2月のルーキーインタビューの動画では、現在の憧れは吉田正尚で打率を残しつつ長打打てる選手になりたい旨の発言があったが、ファームでの成績から“当てるだけ”ではない打球強度も感じさせる内容だ。
もちろん、まだ一軍実績がある段階ではない。ただ、将来的な期待感を持たせる素材であることは間違いないだろう。
2026年5月20日の文化放送ライオンズナイタースペシャル 堀口文宏のラジオ フルスイング
内のコーナー「ファームにフルスイング!」にて、生粋のライオンズファンであり子供の頃はナカジにあこがれていた旨の発言があった。
本人も、以前より自身のアピール点として、打撃が強みであることを度々口にしている。
特に現在のライオンズ打線は、若手の長打力不足が課題視されることも多い。その中で、横田のように“強く振れるタイプ”の存在は貴重に映る。
過去記事も含め、今後も継続的に注目したい選手だ。
栗山巧再調整と桑原昇格見込みへの反応
栗山巧が再調整で二軍へ向かったことも話題となっている。
一部SNS上では、「栗山合流後は勝率が高かった」という声も見られるが、仮に栗山一人の不在だけでチーム状態が大きく変わるのであれば、それはそれでチームとして問題でもある。
もちろん栗山の存在感や経験値は非常に大きい。ただ、本来であれば若手や中堅も、栗山が示してきた準備や姿勢を理解し、自立していかなければならない段階だろう。
また、5月26日には桑原の一軍登録が予想されているとの報道もあり、チーム内競争という意味でも新たな動きになりそうだ。
交流戦は総力戦へ 先発陣の柔軟運用も鍵か
現在のブルペン事情を考えると、交流戦期間中はローテーションに入らない先発投手をリリーフ待機させる形も一つの選択肢かもしれない。正直、光成と平良以外の先発陣にも、もう少し長いイニングを投げ切ってほしいところだ。
特に篠原や岩城らへの負担を考えると、少しでも登板集中を避けたいところだ。
交流戦は普段と異なる戦いになりやすく、試合展開も読みにくい。だからこそ、シーズン全体を見据えた投手運用が重要になってくる。
単に目先の1勝を追うだけではなく、夏場以降も戦える体制をどう維持するか。
交流戦は、その試金石にもなりそうだ。
総括
横田のような若手が出てくる一方で、交流戦ではチーム全体の総合力も問われる。ライオンズが長年苦しんできた“交流戦の壁”を今年どう乗り越えるのか、非常に重要な数週間になりそうだ。









